日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年8月4日「上手な話」の特徴とは?



★スピーチは話し方の実習に最適


日本話し方センターのベーシックコースは1回2時間、全12回の3ヶ月コースです。受講生は毎回、教室の前に立ってスピーチ実習を行います。受講生の中には、人前で話すことはほとんどないという人もいます。しかし、話す局面で最もハードルが高い、話がしにくいのは人前の話ではないでしょうか。この状況で自分の思うことを端的にわかりやすく話せれば、他のどんなシチュエーションでもわかりやすい話ができます。そういう理由から日本話し方センターでは実習をスピーチという形で行っています。





★「上手な話」の特徴とは?


このスピーチ実習、最初は緊張しながら話している受講生も徐々に落ち着いて話すことができるようになってきます。中にはすぐにコツをつかんで、上手な話をする人もいます。やはり実際にやってみなければ話し方は上達しないな、といつも思います。ところで、この「上手な話」とはどのような話なのでしょうか。私たちは普段一言で「上手な」と言う言葉をよく使いますが、実は非常に抽象的な表現なのです。何がどのように上手なのかを言わないときちんと伝わりません。そこで、今回は私が普段考えている受講生の「上手な話」の特徴についてお話したいと思います。



★話が具体的


まず、1つ目の特徴は「話が非常に具体的だ」ということです。
上手な話というのは、聞き手の頭の中でイメージができる、映像が描けるような話です。そして、そのためには具体的に話す、ということがとても大切なのです。どのようにも解釈できる抽象的な話は頭の中で映像化するのは難しいです。では、どうすれば話を具体的にできるのでしょうか。それは、話に5W1Hを含めることです。


例えば、「財布を忘れて外出した。今後は家を出る前にちゃんと確認しなければと思った」という話をするとします。こうした話でも、いつ頃のできごとなのか、なぜ忘れたのか、どんな財布なのか、どういう顛末だったのか、などを話さないと聞き手はそれらを疑問に思ったまま話を聞くことになります。そのため、これらの具体的な要素が抜けている話は「わかりにくい話」という印象になります。また、「いつ頃の話だろう」「どんな財布なのかな?」と考えている間に話を聞き逃してしまいます。これも、どういう話かわからなかった、という印象につながる要素です。
5W1Hの要素が過不足なく語られている具体的な話は、そうしたストレスがなくてわかりやすいので楽しく聞けます。



★意見や気持ちが述べられている


2つ目の特徴は「話の中で自分の意見や気持ちがきちんと述べられている」ということです。
例えば「15年振りに車を買い換えました。それまで乗っていた車よりかなり大きくて運転に注意が必要です」という話をしても、聞き手は「だから何?」と思ってしまうでしょう。しかし、「15年振りに車を買い換えました。それまで乗っていた車にはなかった装備や機能があり、まだ上手く使いこなせません。こうした細かな機能が意外に威力を発揮することがあるので、マニュアルをきちんと読んで理解しておこうと思っています」という話をすれば、「上手な話」だと思ってもらえるでしょう。


気持ちや意見がない話は単なる報告です。こうした話は聞き手にとって面白いものではありません。これはビジネスシーンでも同じことが言えます。例えば、「A社に提案資料を届けてきました」というお使いの報告も、「A社に提案資料を届けたところ、先方のN部長はすぐにご覧になって満足そうなご様子でした。受注がかなり期待できると思います」と自分の意見をつけて報告するとグッと質の高い話になります。このように、上司に業務報告をする場合でも、そこに自分の意見を入れることで仕事の質が変わってくるのです。



★ベーシックコースで話し方に磨きをかけましょう!


上の2つの点は話をするあらゆる場面で大切なことです。日本話し方センターのベーシックコースでは、上記以外にも話をする上で大切な要素を講義でお伝えし、それが身につくよう実習でご指導しています。その実際の姿をぜひ無料体験教室で実感してください!

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